会社印鑑の種類と役割
■代表者印の種類と役割を確認しよう
会社印鑑のなかでも、代表者印は抑えておくべき種類です。経営者が重要書類などの了承を行う際に用いるもので、会社運営に関わる大切な役割を果たします。代表者印の選び方からしっかりと確認しておきましょう。
代表者印の登録は、法務局で手続きを行います。登録する印鑑は、一辺が1cm~3cm以内で、正方形に収まる形までと定められています。一般的には、直径18mmの丸印が選ばれており、特別な場合を除いては、こちらの丸印がおすすめです。
また、代表者印は、二重丸の形を象った種類が使われます。印鑑の円内には、代表取締役印、代表取締役之印という文字を掘り、外側の円には社名を掘ります。あまり特徴的な文体にしてしまうと、見た目はもちろん、取引先からのイメージも損ないかねませんので、できるだけ分かりやすく、誰でも把握できるように作るようにしましょう。
■銀行員の取り扱いには注意が必要
銀行印は銀行との取引の際に用いる、使用頻度の高い印鑑です。法人化の口座開設にも使用し、開設後も必要となります。もし、紛失してしまった場合には、再度の登録手続きが求められます。
具体的な使用場面は、資金の引き出しや振り込み、さらには手形、小切手の発行などです。会社の資金運用に関わる役割を果たしており、管理には十分な注意が必要です。一般的に、銀行印の取り扱いは経理担当者に任せる企業が多いとされています。経営者としては、より厳重な管理を行うために、書類処理などに使う代表印とは別の保管を指示しておくと良いでしょう。また、盗難などの恐れを未然に防ぐために、金庫などに保管するのも良いです。
これらの別保管は、使用ミスの予防にも繋がります。例えば、小切手の発行に代表者印を誤印してしまうなどのトラブルを防ぐことができるのです。誤印は、最悪の場合、大きな損害を招いてしまう可能性もあるので、できるだけ起こしたくないミスです。経営者はもちろん、印鑑を扱う担当者は、保管場所の共有をしっかりしておきましょう。
■社印とゴム印の違いとその用途とは
社印やゴム印は、それぞれ社内使用に関する書類に用いる印鑑です。社印は角印での作成を、ゴム印は横書きでの作成がそれぞれ一般的です。
用途は、社印の場合、請求書や領収書、見積書といった書類に使用します。代表印を使うほど重要ではないものの、押印をしなければならない場合に用いる、と考えておけば問題ありません。
社印に使われる書体は、偽造を防ぎやすい篆書体や印相体などが選ばれます。個人のみならず、法人でも同様に扱われています。
ゴム印は、サインの代わりに使用します。契約書の署名や荷物の受け取りなどで活用します。特徴として、社名だけではなく事務所(本店)所在地や電話番号、代表者名などが掘られたものを使います。
ゴム印に使われる書体は、隷書体や古印体といった読み取りやすいものが好まれます。作成するお店によって若干の違いがあるため、より自社にあった印鑑作成を行うと良いでしょう。