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著作権とは

■一般的な著作権の定義とはどのようなものか
著作権は、知的財産権の一つとして、全ての著作物とその作者に対し発生する権利です。文化の発展や所有する人の権利を守るために作られたもので、著作権法という法律で、その定義がされています。
著作権は、取得をするための手続きを必要とせず、著作物の作成をした段階で作成者が自動的に得られるものです。もし、著作物を無断使用された場合には、この権利を主張することで使用を禁止したり、金銭面での交渉が可能となったりします。主に、音楽や絵画といった芸術の分野でよく耳にする言葉です。これは所有者の承諾なく販売・仕様が行われたときに権利主張がよく行われるためです。基本的には、著作権の主張は、作者の利益を保護するためのものです。国際的にも重要視される権利となっており、意図的な複製・転売は、罰せられる国がほとんどです。
また、コンピュータ・プログラムやソフトウェアなどにも著作権は発生します。したがって、ビジネスシーンにおいても権利が主張されることも多く、IT分野では特許と併せて覚えておくべき事項といえるでしょう。

■歌手や有線放送事業者を守る著作隣接権
著作権法の中には、歌手や演奏者、レコード製作者を保護するものとして著作隣接権という権利があります。実際の「物」ではなく、物を作成する人たちの権利を守るための法律とも言えるでしょう。
著作隣接権で認められた権利としては、名前を表示するかどうか決める氏名表示権や、録音権・録画権といったメディアに関するものが挙げられます。テレビでの放映に関する放送権・有線放送権などは、著作隣接権という言葉を知らなくとも聞いたことがある人も少なくないでしょう。
レコード制作者の権利としては、複製権や譲渡権といった、複製物に関する物が挙げられます。最近では、よく見られるインターネットコンテンツに関する権利として送信可能化権なども記されています。
この権利は、放送事業者・有線放送事業者も関係しており、テレビのコンテンツや音声放送といった物に関しても著作権法で守られています。音楽の場合には、歌詞の使用に関しても権利承諾を取得しなければならないことにも注意が必要。無知に利用すると大きなトラブルを招きかねません。


■特許権や商標権などの産業財産権について
知的財産権の中には、著作権の枠とは異なり特許権や商標権を守るための産業財産権という物があります。産業に関する全ての財産を守るために作られた法律で、生産業務を正常に運用できるように作られた物です。
特許権はその名の通り、特許制度によって得られた権利を守るものです。新たな発明がよりしやすいよう、新規性・進歩性にあふれた作品を保護しています。
商標権は生産された商品・製品において、提供元の出所を明らかにする物です。消費者が口コミやメディアを通し、購入の目印として使用します。企業にとっては唯一無二の存在をアピールするために必須の権利と言えるでしょう。
デザインを守る権利としては意匠権というものがあります。外観や使いやすさなど考えて作られたデザインに関し、安易な模倣物を防ぐためにも作られたものです。ヒット商品など世に出回る機会が多いものなどには欠かせない権利です。
このように、著作物やデザインした物には、さまざまな権利がつきます。制作側も使用側もその権利について十分に把握することで、より円滑な使用・営業が行えるようになるでしょう。

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