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商標権とは

■商標を取り扱う際にその情報を登録する必要性
商標権とは、商標を扱い利益を得る企業・個人に対し、業務上の信用を保つために与えられる権利です。この商品は、どこの企業が販売しているのか、生産地はどんなところなのかなど、需要者にとって有益な情報を表記・保護するために用いられる商標に関わるものとなっています。
商標権を得れば、企業側にとっては安心して利用できるというアピールに活用できます。一方で、消費者にとっては、商品を手に取った際に、それがどのような経緯で販売にいたったのか、品質を確かめるための一つの指標として利用できるものです。それだけに、企業側は、正確かつニーズに見合った商標の記載が重要といえます。
また、二次使用や複製といった権利の侵害を物に対し、損害賠償や侵害行為の差し止めといった手続きで請求が行えるのも同権利の特徴です。ブランド商品などは社名をかたどったロゴなどを権利として登録されているケースが多く、偽物品などが世界各地で流通した際には早急に販売中止の手続きを打つことできます。

■商標登録の対象になるものとその内容について
商標権のうち商標登録の対象になるものとして、以下の事柄があげられます。
・図形商標
図形商標は主に、イラストや立体図形を用いたロゴマークが対象です。ゲームメーカーやサービス業に使われる、マークなどが商標として登録されています。
・文字商標
商標登録として多く使われるのが文字商標です。社名はもちろん、自社オリジナル製品やサービス内容などに用いられています。
・記号商標
紋章や屋号などのマークを記号として商標登録するパターン。日本はもちろん、世界の中でも古くから親しまれているマークなども登録されるケースが圧倒的に多いです。
・組み合わせ商標
上記の図形・文字・記号などを組み合わせた商標です。商品に独自性を持たせるために利用されます。
・立体商標
建物など立体物を対象に商標権を得るケースで適用されるものです。マスコットキャラや製品のボトルなど、独自のアイディアを登録されることもあります。
以上のような、種類が商標の中にはあり、それぞれで対象範囲が決められています。自身の製品を登録する際には、どれに該当するのかを考えてから申請しなければなりません。

■商標権の適用範囲とその内容について
上記で説明したようなもの以外にも、商標権は下記のような権利を併せ持つ権利です。きちんと内容を把握しておけば、トラブルにも対処しやすくなるでしょう。
・商標の専用権
権利を有した企業・人物が、登録された商標を使い自由な販売方法を得られるという点です。商標権者が使える専用権とも言えます。登録された商標の認知度が上がれば、自ずと権利に関する付加価値も上がります。
・商標権の有効期間
得た権利は登録日より10年間です。その後の更新も継続的に行えるため、ほぼ永久的な権利として使う事が出来ます。
・商標の禁止権
登録された商標に対し、別の業者が使用して販売を行うことは法律で禁止されています。ただし、一般的に使われている商品名・サービス名などはこの範囲に含まれません。擬音や広く認知された言葉なども禁止権として行使できないため注意しましょう。
商標権は、その範囲と効果、さらに権利の種類までさまざまな項目が細かく定められています。このため、会社内で管理することが難しくなってしまうこともあります。もし、他社製品に盗用の疑いがある場合や、逆に登録を考えているが盗用になってしまわないか不安な場合には、一度専門家へ相談してみるのも選択肢となりそうです。

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