• このエントリーをはてなブックマークに追加

会社設立時の行政書士への依頼費用

■幅広い分野に関するサポートが可能
税理士や社会保険労務士、司法書士などといった職種のなかで、行政書士とはどのような仕事をする人なのでしょうか会社設立のサポートを依頼するにあたって、基本的な業務を把握しておきましょう。
行政書士は、官公署に提出する書類、権利義務に関する書類を代理作成・申請、事実証明に関する書類を代理作成・提出、さらに契約に関する書類の代理作成、などの業務が仕事です。このような書類は許認可を伴う内容が多く、公的信頼を得るためにも欠かすことはできません。許認可の数は1万を超えるといわれ、専門性も多岐にわたります。
このように、法律で制限されていないすべてが業務範囲となるので、時代やニーズの変化に合わせてフレキシブルに対応できる柔軟性を持った職業といえるかもしれません。法律や会計のほか、経営に関する専門家として活躍できる可能性を持っているのが行政書士なのです。

■行政書士への依頼を決める費用のポイント
会社設立時、行政書士に依頼するとどれくらいの費用が必要なのでしょうか株式会社を例にして見てみましょう。
必要なのは、定款認証料、定款印紙代、定款謄本代、登録免許税、登記事項証明書代、印鑑証明書代、報酬金です。報酬金を除くと費用相場は約25万円です。報酬金の相場は10万円ですから、総額で約35万円となります。ここから、定款謄本、印鑑証明、登録事項証明書などを自分で準備した場合は、3~4千円ほど引かれるので、依頼方法によっては金額が多少前後します。
また、電子定款を作成できるかどうかは費用に関わる大きな問題です。定款印紙には4万円の収入印紙が必要ですが、電子定款を利用すると収入印紙代が不要になり、4万円が必要なくなります。総額でいえば、約30万円で依頼することができます。行政書士に依頼する際には、電子定款が作成できるかどうかを確認しておくとよいでしょう。

■行政書士への依頼は費用を考えてもメリットがある
会社設立の際に行政書士に依頼する業務内容は、主に定款の作成です。それだけを考えると報酬費用の10万円は安くないのではと思うかもしれません。しかし、定款作成には専門的知識が必要です。決して自分でできないことではありませんが、完璧にこなそうとすると、専門的知識を得るための時間を要します。知識を得るための体力も伴うので、事業計画などに手が回らなくなってしまう事態にもなり得ます。さらに、専門家であれば、スムーズにできる作成も、自身ではそう簡単にはいかず、心身ともに大きな負担となることが予想されます。
また、行政書士によっては、設立後のサポートをしてくれることがあります。業務の範囲は限られていますが、幅広い分野に精通し、税理士や司法書士、社会保険労務士などと連携を取っているので、あらゆる問題にも対応可能です。以上の面を考えると、実質10万円という金額は高いものではないかもしれません。費用対効果を考えると、依頼を検討してみる価値は十分にあるといえます。

関連する基礎知識

関連する悩み相談

注目タグ一覧
基礎知識