弁護士との会社設立の進め方
■会社の設立の際に必要になる手続き
会社を興す際には、実に様々な手続きが必要となります。まずは一般的な株式会社を設立する際の大まかな流れについてご紹介しましょう。
1.基本事項の決定・準備
設立者を中心に、事業内容や会社の所在地、屋号など設立項目を決定します。印鑑の作成と印鑑証明の取得も必要です。
2.定款の作成・認証
株式の内容や会社運営のルールなどを決定し、定款を作成します。そして公証人役場で認証手続きを取ります。
3.登記に関する必要書類の作成
登記の申請書をはじめ、取締役選任決定書や就任承諾書など各種書類を用意します。資本金の払い込みも必要です。
4.会社設立登記申請
法務局で設立登記の申請・登記簿謄本の取得を行います。この日が会社の設立記念日となります。
5.諸官庁への届け出
税務署や社会保険事務所への届け出を行います。銀行口座の開設や、助成金の申し込みを行いましょう。これで設立は完了です。
これだけの手続きを個人で行うには、長い時間がかかる場合もあるでしょう。また、定款の作成や登記の申請には専門知識や事前の準備が必要になります。
できるだけ短期間で手間をかけずに会社設立を完了させたい場合、弁護士に相談して手続きを代行してもらうのもひとつの手段です。一人で行うより格段にスムーズになるでしょう。
■弁護士に依頼した際の会社設立の進め方
弁護士に会社の設立について依頼した場合、その進め方やサポート内容は事務所やプランによって大きく異なります。事務所によっては複数のプランを用意している場合があり、全ての手続きを一括してお願いできるプランもあれば、登記など特に複雑な手続きだけを代行してもらえるプランもあり、内容によって手続きの方法はもちろん費用も異なってきます。また設立する会社の規模や形態、許認可業務の有無によっても変わることがあるので注意してください。
全ての手続きを代行してもらう場合、必要な情報を伝えるだけで後は全て任せることができる点が大きなメリットです。依頼時または相談時に弁護士に聞かれた情報を提供するだけで、書類の作成から手続きまで代行してもらうことができます。完成した書類に押印するだけということも珍しくなく、負担が格段に軽くなるでしょう。その分、他の業務や手続きに時間と労力を裂くことができます。
■急いで設立したいなら専門家への依頼が便利
会社設立には複雑で細かい様々な手順・業務が必要となります。特に法的な面では専門的な知識が必要となるため、多大な労力を要する場合も少なくありません。通常、設立者は組織作りや日常的な業務に追われているため、設立時になかなか時間を確保できない場合が多いでしょう。そのため諸手続きを専門家へ依頼する人が多いのです。
また法律に強い専門家であれば、単に手続きを代行してもらうだけでなく会社運営に関する様々なアドバイスをもらうこともできます。専門家ならではの視点から幅広くサポートしてもらえるため、得られるものは大きいでしょう。設立後もアフターケアを行ってもらえる場合も多く、何かと相談することが可能なはずです。
より簡単・確実に手続きを済ませたい人は、弁護士をはじめとした専門家へ相談するのも選択肢のひとつとなるでしょう。