会社設立時の中小企業診断士への依頼内容
■会社設立に中小企業診断士が必要な理由
会社設立時に中小企業診断士へ依頼する方が多い理由として、経営に関するコンサルティングを行ってもらえるという点が挙げられます。依頼を受けた中小企業診断士は、具体的なプランを根本から作り、企業の道しるべとしての役割を担ってくれます。
新規開業以外に、既存企業に対するコンサルティングも行っているため、経営不振に悩んでいる方にとって強い味方になることでしょう。
また公的機関や専門家とのパイプ役になるというのも、企業にとっては大きなメリットです。中小企業診断士が行える範囲外の専門的分野に関しても、よりプロフェッショナルな人材の依頼をすることが出来ます。
そのほか、起業や開業に関する知識が豊富というのもポイントです。新規設立の企業にとっては大きなサポート役となります。資金調達から各種書類提出、さらには節税のポイントなど、専門家だからこそ言えるアドバイスは活用できるはずです。
■会社設立までの手続きのサポート
会社設立までの手続きは具体的に4段階に分かれています。立ち上げるジャンルなどによっては細かく選定する必要があるため、より時間に余裕を持って行動をするとよいでしょう。
・基本事項を決定する
設立する会社に関する諸々の事項を決めます。社名はもちろん、商号や設立目的、さらには資本金額や株式数といった部分まで決めるようにしましょう。ちなみに、本社所在地や役員など基本事項をまとめたものが「定款」と呼ばれるものです。
・定款の認証について
上記で作成した定款の認証手続きを公証役場にて行います。ただし、合同会社の場合には認証手続きが必要ないため、余計な手続きを省く事が出来ます。
・資本金を払い込む
出資者から集められたお金を、資本金として代表口座へと払い込みます。会社で扱う大切なお金ですので、通帳や印鑑などの取り扱いには十分注意しましょう。
・登記申請について
会社設立に関する書類が全て集まったら、登記申請を行います。登記申請は法務局へ書類を提出することで申請でき、受理された日が会社設立の日となります。その後発行される登記簿や会社印に関する印鑑カードについては、申請後1週間程度の時間がかかります。
このように、設立に際してはさまざまな手続きを踏まなければなりません。もし不明な点がある場合は、中小企業診断士に相談してみるとよいでしょう。
■会社設立に必要な知識を補う役割
また中小企業診断士は、会社設立に必要な知識を補う役割としても活用できます。
設立に際しては、まず会社の種類を考える必要があります。投資家を集い出資してもらう形で設立する「株式会社」、社員全員が責任者として経営する「合名会社」など、資金状態などがありますが、このような時にアドバイスをもらうことも可能です。
また、資金調達方法に関しての助言を仰ぐということもできます。自己資金だけではどうしても不足してしまうというケースは少なくありません。そのような時は、助成金や補助金の利用や金融機関からの借入など、多方面に可能性を作っておく必要があります。受給できそうな助成金や補助金に関するアドバイスを、一度聞いてみるとよいでしょう。