会計士に会社設立を依頼するメリット・デメリット
■メリット1:コストと手間を抑えることができる
会計士に会社設立の依頼をすれば、費用を安く済ませることができるのは大きなメリットと言えるでしょう。
会社の設立において最も代表的な手続きは、定款の作成・認証と登記です。これを個人で行う場合、最低限必要な費用は定款認証手数料や登録免許税など合わせて25万円ほどです。実は会計士に依頼をしても、手続きに必要な実費と依頼料を込みで同程度の金額で済ませることができるのです。事務所によってはむしろ自分自身で登記を行うよりも安く済むケースもあるでしょう。事務所に専用の機器や専門家が揃っているため、コストを抑えることができるのです。
また、専門的な書類を作成するという手間を省くことができるため、無駄な時間の削減ができるのも利点です。特に登記の申請は複雑ですので、個人で行うには専門的な知識を身に付けなくてはいけません。専門家に依頼することで、その分の労力や時間を他の準備や業務に回すことができるでしょう。
■メリット2:設立後の会計業務も依頼しやすい
会社を経営する上で、経理や会計の業務は非常に複雑な部分です。財務諸表の作成や税務申告など専門的な知識が必要となるでしょう。そのため、多くの企業が会計士をはじめとした専門家へ依頼をし、会計業務の委託を行っています。
この際、会計士に会社設立のサポートをお願いしていればスムーズに依頼をすることができるでしょう。創業支援を行っている事務所では、プランに応じて依頼を引き受けるというケースもあります。
創業からサポートしている会計士なら会社の背景や事情について把握しているため、話を進めやすいです。全体的な経営アドバイスももらいやすくなり、コスト削減や節税に関する相談にも乗ってくれます。更に設立依頼をした場合のみその後のサービスについて料金が安くなるという場合も多いので、まさに一石二鳥と言える選択です。
会計士と長く付き合っていこうと考えているなら、会社の設立から依頼しておくことがベストです。
■デメリット:手続きの全ての代行はできない
会計士の主な仕事は、申請書の作成など書類を通す業務になります。業務に制限があるため、会社設立に関する全ての手続きを代行することはできません。たとえば登記の申請の際、役所への届け出は設立者が自分で赴いて書類を提出する必要があります。また事務所によっては、定款を作成する際に一部を自分で行わなくてはならないこともあるでしょう。
これらは働きながら会社を設立したい人や時間がない人など、状況によってはデメリットになってしまいます。依頼する際に、どこまでを会計士が行い、何を自分自身で行うのかしっかり確認する必要があるのです。
このように会計士への依頼はメリット・デメリットがありますので、双方をきちんと把握し、料金や契約内容を総合的に判断してください。資金や自分自身の状況に応じて設立手続きを依頼するかどうか考えましょう。