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商標取得までの流れ

■商標取得と出願前の準備について
商標取得までの流れの中で、まず出願前にさまざまな書類や手続きのための準備が必要です。
まず、行うのは手続きを行う商標・役務の選択。企業が使用するマークと合わせ、使用する商品・サービスを選び出という順番で準備していくのが基本となります。このとき、いくつか候補を挙げたあと、代表者・役員といった会社の幹部が選び出すのが大企業のワークフローとなっています。中小企業や、創業期の会社の場合には、人数が少ない分よりダイレクトな作業となりますが、ミスがないよう時間をかけて行うことが必要です。
次に、選び出した商標・商品が、すでに登録済みでないかを調査しなければなりません。万が一出願済みの物を申請すると、確実に却下されるだけではなく余計な費用がかかってしまうため注意しましょう。
最後に登録する商標の最終決定を行います。このとき、調査結果を考慮して別のデザインを使用する事も検討しましょう。

■一般的な商標登録出願の流れについて
登録出願を行う場合、出願人に氏名、商標や指定する商品・サービス、分類を定める必要があります。手続き後は修正・補正が行えないため、間違えがないように記載しましょう。特に分類については、適用される範囲が変わったり、審査における重要な項目となったりすることから注意が必要です。
1つの出願を行う事で複数の分類を記載することもできます。また出願人の名義変更は後日行えるため、個人経営から法人化を行う場合でも安心です。
出願が終わると出願公開を行う流れとなります。これは、出願内容を公表するためのもので、認知度を高める以外にも同類の出願登録を防ぐ役割があります。
最後に、実体審査と呼ばれる審査が行われます。申請に応じて特許庁がチェックを行い、登録内容に問題ないかどうかを確認します。この審査に問題が無ければ登録へと進められますが、万が一問題があった場合には拒絶理由として通知が出されます。ここで、動揺してしまい、少しでも冷静な判断ができなくなってしまうと審査が受からなくなってしまうもの。拒絶理由通知が届いても落ち着いて対処するようにしましょう。

■拒絶理由通知と意見書・補正書の提出
審査の結果、拒絶理由通知を受け取った場合、意見書の提出が必要となります。基本的には、問題点を審査官に見出してもらい、拒絶理由を全て解決した上で提出する形を取ります。
また、この通知が来たからといって、商標に関する全てが否定された訳ではありません。ちょっとした問題点でも拒否の理由に繋がるため、今一度その内容をよく吟味してみましょう。
通知に対し返答をしなかった場合には、その時点で拒絶査定となり権利を得る機会を失ってしまいます。もし、不明な点や不服な点があっても、ひとまずは返事をするために必要な手続きをするのが基本です。その上で、意見書を送って見直しを検討しましょう。
また、拒絶理由通知が来た際に、弁理士といった専門家の力を借り、早期取得へと進める方法もあります。この方法であればより確実に登録へと近づけますので、不安があれば相談してみましょう。

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