会社設立時の経営コンサルタントへの依頼内容
■経営コンサルタントにはどんな依頼があるのか
会社設立時に経営コンサルタントへ依頼が多い内容としては、「経営上の問題点を見つけだしてほしい」というものがあります。毎月作られる試算表を使い、日々どのような部分で問題が発生しているのかを検証・診断します。会社内だけでは見つからないようなトラブルポイントも、専門的な視点から分析することにより、早期解決へと結びつけることができます。
また経営不振に陥った企業が、原因の特定を依頼する場合もあります。こういった依頼を受けた経営コンサルタントは、具体的な関連資料を取り集めた上で、経営者の方と直接打ち合わせを行い、今後の経営戦略に対し見直しを行います。
そのほかに、売上や利益など問題が発生している企業が、コスト削減や売上拡大に向けた解決方法の提示を依頼することもあります。市場動向などを見ながら経営者と密に連絡を取り合い、共同作業として問題解決へと結びつけます。同様に資金繰りに困っている場合にも、適切な処理方法を提示してもらえるため、会社建て直し時にも役立ちます。
■経営コンサルタントを使うメリットとは
会社設立を行う際に経営コンサルタントを利用するメリットとして、新たなビジネスチャンスを探せるというポイントがあります。今まで行ってきた営業方法以外の新たな手法を提示する形で指導を行い、企業成長の促進をサポートしてくれます。例えば販売業では新規商材の発掘から販売ルートなどについて、調査から売上分析まで数値化して提案するなどです。
また、企業が抱える問題点が発掘できるというのもメリットのひとつです。依頼を受けた企業の経営状態から、どのような部分で改善をすべきなのかを提示し、解決までの道のりを考えてくれます。
そのほか、業務効率の向上というのも挙げられます。経営者だけではなく従業員の働く環境まで目先を伸ばし、会社の本質から指導や見直しを図ります。会社の運営方針などに関しても、上の人間だけではなく下までしっかりと浸透しているのかを検証・改善し、費用対効果を高める方法を提案します。
■経営コンサルタントを使うデメリットとは
会社設立の際に利用することでメリットの多い経営コンサルタントですが、場合によってはデメリットも存在します。まず、さまざまな分野に対し幅広く網羅している反面、専門分野が特に定まってないという点が挙げられます。税理士や中小企業診断士といった単一分野の専門家とは異なるため、特定の分野について特に深い理解が必要な事柄に対しては、専門家の紹介という対応になる場合もありますので注意しましょう。
またコンサルタントは、自らの経験を基にコンサルティングを行う場合も多いです。そのため、稀に会社方針と大きく異なる方法を提示する場合があります。仮に正しい内容であったとしても、あらかじめ決めていた会社方針と大きく異なる場合には、一度疑問を持つことも大切です。