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融資を受けるための注意点

■資本金の準備はしっかり行うこと
融資を受ける際の注意点として、資本金の準備が挙げられます。金融機関など、お金を貸し出す側からの信用を得るためにもしっかりとポイントを抑えておきましょう。
会社設立からあまり日数が経っていない場合でも、登記簿上における資本金が高額であれば、融資額は高めに申請できます。これは、登記簿という公的な存在に、企業自体の体力を目に見える形で示しているからです。申請手続きをする際の大きなポイントになるので、覚えておきましょう。
逆に、自己資金があまり用意できないケースなど、資本金に安定性がない場合には、金融機関から冷ややかな目で見られる可能性があります。一時的に用意した資金を通帳に入れ、見せ金する方法もありますが、自己資金として不自然な入金状態であることは明白であり、すぐに嘘だと見破られてしまいます。しかも、万が一見せ金がばれてしまった場合は、融資を受けづらくなり、しばらくの間、どの金融機関でも審査が通りづらくなります。そういった八方ふさがりの状況を防ぐためにも、ある程度の資本金を確保しておくことが大切になるでしょう。

■正しい本店所在地の設定をしよう
借入を受ける際、本店所在地の設定次第で、利用できる金融機関は決まります。自宅を除いた事務所などを本店所在地とする際、融資を行う金融機関が同一都道府県(又は市町村)になければ融資制度は利用できないのです。設立時にはあまり深く考えない部分かもしれませんが、後々に関わる大きな要素なので、あらかじめの確認をおすすめします。
また、本店の登記を決定すると、その後の変更が行えません。本店の近くにある金融機関が行う融資制度と、他県のそれを見比べたとき、他県のほうが優れていたとしても利用は難しいです。本店移転手続きなどを取る方法もありますが、事務所の移転作業が伴うため、あまり現実的ではないでしょう。個人とは違い、一時的な移り住みなどもできないため、利用できる金融機関の融資体制はしっかりと見定めておく必要があります。

■自己資金を増やす方法を念頭に考えよう
借入を受ける前には、ある程度まとまった自己資金が必要です。ここでは、自己資金をスムーズに増やす方法についてご説明いたします。
自己資金を増やすために、一時的な入金に「見せ金」を行ったとしても、金融機関からの融資が軟化するわけではありません。むしろ不安定な経営状態と思われてしまい、借入を断られてしまうケースも少なくないでしょう。
より自然な資金集めを行うには、出資者となる協力者を集めるほうが現実的です。一カ所からまとめて集めるのではなく、幅広い層から融資を集めることにより、自然な資金調達が実現できます。
また、事業開始前に使用した費用を、領収書や明細を使って正確に記録しておくと、自己資金としてアピールすることが可能です。現物出資と合わせて、収支の出所をより明確にすると、借入を受ける際の難易度は下がるでしょう。

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