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特許権とは

■一般的に特許権とはどのようなものか
特許権(パテント)とは、新たな発明に対して与えられる権利です。独占権の一つであり、権利を認めてもらうには出願や審査といった手続きを行う必要があります。
特許を意味するパテントという言葉の語源は、ラテン語で公開するという”patentes”という言葉から生まれたとされています。世界の中で初めて特許が有効とされたのがイタリア・ヴェネツィア共和国であることから、現在でも現地の言葉を用いて表現することも少なくありません。
特許は、国が発明した人に対して送る権利です。使用できる期間は、あらかじめ決められていますが、その間は保護されるため、本人以外の何物でも盗用したり、悪用したりすることはできません。
特許が受けられているものの共通点として、産業の発達に多く貢献するものである事が挙げられます。あるシステムの機構や、仕組み、さらに商品の利益に関わるような強みで独自開発のものであれば、特許を取得するのが基本。これにより、産業全体の活性化や、発明に対する意欲向上の一翼が担われています。

■権利取得による具体的なメリットについて
特許権取得のメリットには、製品を開発した人や企業の利益を守るというものが挙げられます。出願後、20年間という長い期間が国によって権利保障されるため、価格競争などが起きた場合でも他社にはない強みを活かすことが可能です。
例えば、製品の技術に関して申請を行えば、同様の技術を他の人が用いることができません。これにより、競合製品の登場を防止できます。他社は、特許物に対して研究・解析をすることは認められていますが、それを用いた製品の販売は、違法となってしまいます。このため、期間内はその分野を独占できる可能性もあり、経営戦略においても非常に心強い制度といえるでしょう。
万が一、特許製品に関し、他人が販売していた場合には、ライセンス料相当額の補償金請求が可能です。たとえ小さな製品やアイディア・技術などであっても、明らかに盗用された事が分かれば権利の主張が行えるため、何かを開発した際には申請手続きをしておくことが大切といえます。

■特許法・実用新案法の保護対象について
特許法と実用新案法の保護対象となるものとは、具体的にどんなものがあるでしょうか。
まず、特許法で定められている保護対象物は、「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」です。基本的には、産業などにおいて活用できるような発明が保護の対象となります。一般的に「技術」と認められるようなものであれば、その多くが取得可能です。
逆に課税方法や金融に関する制度など、人的な技術・計算方法は対象となりません。そのほかにも、自然界で発見した出来事そのものも保護対象に当てはまりません。
一方で、実用新案法で定められている保護対象物は、「自然法則を利用した技術的思想の創作」です。特許法の条件に少し似た部分がありますが、こちらは形状や構造といった具体的な内部について保護の対象としています。実際に作られた形が対象となるため、作られるまでの方法などは対象外です。意匠の凝らしたデザインや、特徴的な機能を兼ね揃えた経常に対しては、こちらが適用されます。
商品やサービスが保護される特許権を上手に活用すれば、会社の利益や競争力・ブランディングにおける大きな武器となります。特にメーカーやITなど独自製品の開発を行う起業の場合には、この制度を確実に押さえておきましょう。

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