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会社設立について教えてください。
ヨガスタジオを開業するにあたり、株式会社にするか、合同会社にするか、個人事業にするべきか悩んでいます。
初開業で、最初は1人です。ゆくゆくスタッフ3、4人程度で回せる規模にしていくことが理想です。
資金は400万ほど用意しており、スタジオも借りることができそうです。
このような条件で、どの形態がおすすめですか?株式会社にするなら、専門家の方にお願いしようと思います。
また、自分で調べたところ合同会社はあまり勧められていないように感じますがなぜでしょう?
それぞれのメリット、デメリット、その後の継続について注意点などあれば知りたいです。
よろしくお願いします!
起業されて、売上高(税込)が1000万円を超えた翌々年から消費税の納税義務が発生します(例外もあります)。個人事業を法人化した場合、そのカウントはまたゼロからになりますので、消費税が課税される段階になったら、法人化される方が多いです。そのくらいの時期が、従業員を雇い始めたりなど、時期的にも丁度良いことが多いと思います。(なお、法人は、ランニングコストとして、利益が出ていても出ていなくても法人住民税が7万円程度かかります)
法人化すると、所得税はいままでの個人事業主とは異なり、役員(サラリーマン)として課税されることになります。後者のほうが税制上は優遇されています。
また、法人化すると代表者も厚生年金に加入できますので、国民年金だけでは不安だということでされば、法人化をおすすめします。
合同会社は、安価でつくれますので、何かとうさんくさい会社が乱立しているきらいがあります。信用を第一にされるのであれば、株式会社をおすすめします。
株式会社などの法人にするか、それとも個人事業にするかはとても難しい問題で、これは税金面での問題が大きいと思います。
事業が軌道に乗って利益が大きくなってくると、個人事業では経営者の所得税・住民税の負担が大きくなりますが、法人であれば給与所得控除が使えるので経営者の所得税・住民税の負担は個人事業より小さくなります。
それに対して事業が軌道に乗るまでは、法人住民税や社会保険料の負担がありますので法人の方が不利かもしれません。
しかし法人は個人事業よりは社会的信用がありますので、顧客を得やすく、融資なども受けやすいとされています。
さて私は司法書士ですので登記が必要な株式会社と合同会社について回答したいと思います。
まず事業形態についてですが、個人事業であれば登記不要ですが、法人であれば設立登記が必要で、それには登録免許税などの費用が掛かります。
仮に資本金400万円の株式会社を設立するのであれば登録免許税が15万円、定款認証費用が5万数千円程度(電子定款でなければプラス印紙代4万円)、司法書士に依頼するのであれば司法書士報酬(報酬額は事務所によって異なります)が掛かりますので、合計20数万円~30数万円掛かります。
合同会社であれば定款認証は不要で、印紙代が不要な電子定款による場合、登録免許税6万円と司法書士報酬だけで済み、合計10数万円程度で設立登記できます。
株式会社は1人でも設立することができますし、そのような会社も多くありますが、基本的には会社経営者以外の第三者(株主)から出資を募って事業を行うための会社形態ですから、法令上は毎年定時株主総会を開催し、決算公告を行わなければならないとされており、それらの手間と費用が掛かります。
また、株式会社の役員には任期がありますので、たとえ同じ役員が続投するとしても、任期毎に役員変更登記をしなければなりません。
それに対して合同会社は原則として出資を行う人が会社経営者になる会社形態なので、ご相談者様のようにお1人で事業を始める方、特に今後も第三者からの出資を募る予定がない方であれば、法的には合同会社が適していると言えます。
合同会社であれば原則として役員に任期はないので役員変更登記は不要ですし、決算公告の義務もないので、会社運営は株式会社より楽です。
しかし合同会社は知名度が低い点がデメリットとされており、これが集客やスタッフなどの人材集めなどに影響を及ぼす可能性はあります。
また、株式会社であれば「出資者=株主」であり、「株主≠会社経営者」のため、第三者からの出資受け入れによって直ちに会社経営への口出しを招くことにはなりませんが、合同会社では「出資者=会社経営者」というのが原則のため、第三者からの出資受け入れが直ちに会社経営への口出しを招くことになりかねません。
合同会社で始めても事業展開に応じて株式会社に変更することは可能なので、お1人で始めるならイニシャルコストの安い合同会社を選択するのは悪く無いと思います。
先生方からの回答感謝致します。
とても詳しく、丁寧に教えて頂きわかりやすかったですね。
信用の問題が大きな違いだと感じました。
個人事業はやめ、合同会社で始め、成長と共に株式会社へ移行する方向で考えてみようと思います。
誠にありがとうございました。
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